赤富士

2022 年に 15 周年を迎えた CS60 は、
新たに「富士山研修所」を 6 月 19 日にオープンしました。
場所は山梨県富士吉田市。120 ㎡にも及ぶ大型施設からは、同市のシンボルでもある金鳥居(かなどりい)を額縁にして、雄大な富士山の姿がとても美しく見えるそうです。

現在では世界文化遺産として登録されている富士山ですが、古くから、神が宿る山として信仰の対象となり、永く日本人に敬われてきました。
その美しい姿は浮世絵や和歌の題材にもなり、葛飾北斎の浮世絵版画「冨嶽三十六景」の中でも、赤富士を描いた「凱風快晴(がいふうかいせい)」は傑作として広く世に知られています。

『赤富士』は夏の季語としても用いられ、
普段は青く見える富士山が、晩夏から初秋にかけての早朝に、朝日に照らされ赤く染まって見える様子を表現した言葉です。
雲や霧との関係、水蒸気が多いとされる夏場においても空気が澄んでいることが条件となり、1年の間に数回程度しか見ることができないためとても縁起の良いものとされています。

一方で、「紅富士(あかふじ)」は、富士山が白く冠雪する真冬の朝方、雪の積もった白い斜面が光に照らされ、鮮やかな紅色に染まった状態を表現しています。

『赤富士』とともに、どちらも富士山の山肌が陽の光に照らされた様子を表現した言葉ですが、夏は『赤富士』、冬は「紅富士」として伝えてきたところに、日本人の美的感覚や自然に対する敬意がはっきりと感じられるのです。